2012年6月6日に行われた、Google 主催 GoMo Publisher Dayに参加してきたので、内容をまとめていおきたいと思います。なお、このセミナーはAdSenseの内容も一部含まれているものの、どちらかというとウェブサイトのスマートフォン対応についての内容が多めになっています。
セミナー自体はGoogle担当者の新サービスGoMoに関する解説とGoogle Analyticsの活用法、サイト運営者や制作会社のパネルディスカッションに分かれており、今回の記事はGoMoについて掲載しています。
こちらがGoogleが提供するスマートフォン最適化ツール「GoMo」
1.いま急速に広がるマルチスクリーン環境を、そこで中心的な役割を担うスマホ
2.ユーザーの生活の中で、PC、と複雑かつダイナミックに絡み合うスマホのオンライン体験
3.スマホ広告、小さなディスプレイだからこそ生まれる大きなインパクト
1.マルチスクリーン環境の進展
【各種デバイスの普及状況】
スマートフォンは急速に普及し、今年度中に30%近くになると予想される。
<保有率データ>
携帯電話全体 71%
ベーシックモバイルフォン 55%
フィーチャーフォン 43%
スマートフォン 28%(昨年同時期は6%)
PC全体 81%
デスクトップ 53%
ノート 46%
タブレット17%
<利用時間データ>
テレビ 140.8分/日(平日) 198.1分/日(休日)
PC 177.1分/日(平日) 181.7分/日(休日)
モバイル 42.8分/日(平日) 48.2分/日(休日)
新聞 18.2分/日(平日) 22.0分/日(休日)
2.スマートフォンの利用目的
・コミュニケーション 88%(メール83%、SNS50%など)
・最新情報の入手 63%(ウェブ、ブログ、ニュースサイトなど)
・エンターテイメント 87%(ウェブ、動画、ゲーム、音楽なそ)
日本人はPCでもモバイルでも先進国でもっともオンライン活動が活発
【1日のネット利用傾向】
・PCは夜の時間帯が多いが、モバイルからは1日中コンスタントにアクセス
・モバイルからの利用はカテゴリ(目的)によって大きく変動。PCは平坦。
・ファイナンスやオンラインビデオ系は山が大きかったり小さかったりすることが多い(市場の開閉、通勤時間などの要素か?)
3.スマホ広告に対するユーザーの反応
【スマホ上の視点移動(アイトラッキング)】
・ヒートマップは上部3つの検索結果のあたりを行ったり来たり。下の方はやはり薄い。
・スワイプで画面を流して見ているような感じ。
・YouTubeは上部3つの動画に対して視点が置かれている時間が長い。
・スマホ最適化サイト(時事通信)・・・上部記事に視点が滞留し、その後下部の記事に下ろしていく。
・PCは左側に視点が寄りがち、スマホは中央部の上から下にかけて滞留。
【スマホ広告の認知効果】
・ユーザーへのブランド想起のインパクトについて、スマホ広告はPC広告とほぼ同じ力を持っている。
・画面領域が狭い分(横移動が無い)、視点がブレないので認識率が高い。
PC ・・・ 広告上の閲覧時間3.6秒 広告の視認率82% 広告助成想起(覚えている)率37%
モバイル ・・・ 広告上の閲覧時間2.59秒 広告の視認率92% 広告助成想起率37%
スマホアプリ上の視点移動
AngryBirdsの場合 ・・・ 表示されたタイミングで視点が行く。
広告表示の場所や頻度によっても効果は変わるが、総じて広告クリエイティブは高い。
4.まとめ
I. 海外に比べ遅れた日本のスマホの普及は、多様なデバイス利用と並行して今年一気に進む→スマホの利用もそれ単体ではなく、マルチスクリーン環境における理解が必要
II. モバイル上のオンライン体験は1日のなかでの時間軸でダイナミックに変化する
III. 小さいディスプレイだからこそ視認性が高い
5.ではどうしたら良いか
スマートフォン対応の重要性1 ・・・ 2010年1年間でスマートフォンの検索数は7.3倍。
スマートフォン対応の重要性2 ・・・ ユーザーの61%が訪れたサイトがスマートフォンに最適化されていない場合、離脱後、再び戻ることはないと回答(グローバルの話)。
スマートフォンユーザーの4人に1人が店舗で購入直前に意思決定を変えた経験がある(現場で価格調査などを行なっていた可能性)。
スマートフォン対応の重要性3 ・・・ リサーチの方法がオフラインとオンラインだけでなく、モバイルという要素が加わった。
スマートフォン対応の重要性4 ・・・ 最適化サイト構築は今年度中の最重要課題。スマートフォンでPCサイトの場合CTRが低下する傾向があるが、スマートフォンに対応させることによりにより新たな収益源になる可能性。
そんなわけで、GoMoを活用し、スマートフォンに最適化させていきましょうとのこと。
公式のプロモーション動画も参考にどうぞ。